東京公園

先週図書館に行ったときに偶然見つけて、表紙とタイトルになんとなく惹かれて借りてきたのを思い出して読んでみました。最近ゆっくりと本を読む時間がなくて(読書意欲が湧くような本に出逢えなかったのもあって)久しぶりの読書記録です。

東京公園

東京公園

ページ数は230ページくらいしかないのでさらっと読める量だと思います。寧ろいつもだったら物足りない!って思っちゃう短さ。でも「東京公園」は読んだあとにそんなことを少しも感じさせない話でした。敢えて一言で表すのであれば「あったかい」とか「やわらかい」とかそういう言葉になるのかな。でも言葉なんて必要ないんだよねきっと。36ページ目で自然と涙が出てきて自分でも驚いたけど、要はそういうことだと思います。なのでこの話は感想を書くというよりは心で感じる話という印象を強く受けました。

人間は、わからないから言葉にしてしまうと昔どこかで聞いたように思う。でも、言葉にしてしまうとその分だけ見えないものも増えていってしまう。

この一言なんかすごく考えてしまった。本当にそうだなぁ、と。とにかく素敵な本に出逢えて幸せです。

「いつか消えてしまう日々だろうけど、でもこんなに愛しいものを、あぁ、この頃はこうやっていたんだなっていうのを形にしたくなった。圭司くんの写真みたいに」

是非、素敵な映像とキャストで実写化して欲しいな。読んでいる間、頭の中でずっと見えていた圭司が見ている世界を色々な人に見て欲しいです。